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川崎相続遺言法律事務所ブログ

2017年10月27日(金)

相続放棄~熟慮期間の伸長

 

相続放棄は,「自己のために相続が開始したことを知ったときから」「3か月以内」にしなければなりません。

 

この3か月の期間を「熟慮期間」と言います。

 

しかし,相続が開始したものの,被相続人にどんな遺産がどのくらいあるのか,あるいは借金があるのかどうかなど不明の場合があります。

 

このような場合は,財産調査をしないと,相続放棄をすべきかどうかも分かりません。

 

そこで,財産調査を始めたところ,予想以上に時間がかかり,熟慮期間の3か月を過ぎてしまったらどうでしょうか。

 

熟慮期間を過ぎたのだから,財産調査の結果,多額の借金しか残っていないことが判明したとしても,もう相続放棄はできないということになりそうです。

 

何か手段はないのでしょうか?

 

この3か月という熟慮期間,実は延長できます。これを「熟慮期間の伸長」と言います。

 

ただ,「熟慮期間の伸長」をするためには,熟慮期間内に家庭裁判所に申立書を提出する必要があります。熟慮期間を過ぎてしまったら伸長も何もありませんからね。

 

また,申立書とともに戸籍謄本などの必要書類をそろえて添付する必要があります。

 

この必要書類をそろえるのに,一定の時間がかかかることがあります。熟慮期間の伸長は,熟慮期間内に申立をしなければなりませんから,財産調査が難航しそうな時は,財産調査と同時進行で伸長の申立の準備を始めたほうが良いでしょう。

 

(小林)

 

 

 

 

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