2015年9月11日(金)
遺言書を作成するときの注意点
遺言書を書く時には,将来トラブルが起こらないように,注意すべき点がいくつかあります。
まずは,遺言書に従う相続人の気持ちを考えることです。遺言書を書く側からすれば,自分の財産をどのように分けるかは,自由ですが,遺産を受け取る側の気持ちは,異なります。
例えば,法定相続分と著しく異なるような,不平等な内容の遺言をつくった場合,少なくなった相続人が不満に思います。
遺留分を満たしていれば,基本的には争うことはできませんが,遺留分を超えた分割案になっていれば,遺留分減殺請求をされる可能性は高いです。
また,遺留分減殺請求の権利に関しては,事前に放棄してもらうことも可能です。例えば,相当の対価を生前贈与しているなどの状況では,遺留分を放棄してもらえることもあります。
いずれにせよ,不平等な内容の遺言は争いの種になります。
対策としては,できるだけ平等な内容のものをつくるのが良いですが,それができないとしても,なぜそのような遺言になったのか,わかりやすく経緯やおもいなどを遺言書に書くと良いでしょう。
遺言者は、当然ながら、相続人の間で争いが起きないよう願うものですから、遺言書を作成したことによって、かえって争いになってしまった、などという悲劇は、避けなければいけません。
(関口)