2017年5月18日(木)
公正証書遺言を弁護士に頼むメリット
公正証書遺言は、自筆の遺言書と比べ、形式的に無効になりづらい、紛失などのおそれがない、家庭裁判所に検認の必要がない、などのメリットがあります。
そこで、公正証書遺言を作成したいと考える方は多いと思いますが、公正証書遺言を作成する際に、弁護士に相談・依頼するメリットはあるのでしょうか。
遺言書の原案については、公証役場でつくってもらうことができますので、遺言書の内容が単純な事案の場合は、特に弁護士を頼む必要はありません。
しかし、遺産が多い場合や、複雑な場合、相続人同士がもめそうな場合などは、弁護士を依頼すると良いでしょう。
相続に強い弁護士であれば、遺言を作成することにより、どのような相続トラブルが想定され、どのように回避するのか、熟知しています。
十分に相談して、配慮が行き届いた遺言書を作成することが大事です。
また、相続人の調査、財産目録の作成、司法書士・税理士・公証人との交渉など、一人では面倒なことも弁護士がすべて代理できます。
そして、弁護士を遺言執行者として指定すれば、より円満な遺言執行が図れるようになります(執行するときに費用はかかります)。
デメリットとしては、公証役場にかかる手数料の他に弁護士費用が生じることです。
遺言書作成の弁護士費用は、大体10~20万円のところが多いようです。
費用も含めて、一度は弁護士に相談してみることをお勧めします。
(関口)